テロ予告!今フランスへ旅行するのは危険なのか

厳戒態勢のフランス

フランスはテロ警戒態勢の国なんです。

イスラム国がフランスをテロ攻撃のターゲットにするよう呼びかけている動画が公開されました。
NHKニュースによると映像では、覆面をして自動小銃などで武装した「イスラム国」の戦闘員がフランス語で「今、行動を起こすのは義務であり、預言者の命令だ」「われわれの戦闘員の準備は整っており、お前たちは戦闘員に向き合うことになるだろう」などと、フランス国内にいるイスラム過激派に対して、フランスの警察、兵士、そして先日行われた大規模なデモに参加した一般市民を狙うように呼びかけています。
フランスの近況】【ヨーロッパ旅行をキャンセルするべきか否か】でも、フランスにいる私達からすると、日常に変わりはないものの、日本からの心配の声が止まないことについて書きました。これらの記事になんと通常の3倍以上もアクセスがあり、フランスの現況に対しての日本人の関心度の高さが伺えます。
そこで、今回は私が「フランスは特に変わらない状況です」と常々言っていることについて、さらに具体的な根拠を書いてみようかと思います。

フランスには”Plan Vigipirate“と呼ばれるセキュリティアラートシステムがあります。
これは、1978年にフランスを始めとするヨーロッパが、国家ぐるみのテロのターゲットになったことをきっかけに、「国民の安全」と、「国家としてより迅速な対応を行うこと」を目的に発足したものです。このシステムは、テロに対する厳戒レベルを色分けで示します。
2014年までは「白(危険なし)・黄色(やや)・オレンジ(可能性あり)・赤(可能性大)・スカーレット(厳戒)」の5色で区分されていたのですが、2005年あたりから、赤ばっかりに!!なので、5色で分ける意味あんの?と考えたフランス政府は、区分をシンプルに2つだけにすることにしました。合理的なフランス人らしいですよね。で、結果今は

フランスのテロ警戒レベル
警戒」か

フランスのテロ厳戒レベル

厳戒」か

の2つしかないんです。だから、基本は「警戒」でたまに「厳戒」。でも「厳戒」は通常数日で解除されます。「それはなぜかって?だって、あんまり長く「厳戒」にしていると、みんな厳戒しなくなるでしょ。厳戒中は学校や市役所なんかの公共施設の前に車を止めてはいけない、とかデモなどの集団行為は禁止とか、いくつかのルールがあるんだ。けれど、「厳戒」があんまり長く続くと人々はルールを守らなくなってくるし、そのこと自体忘れちゃうよ」と、フランス人は言っています。
現に今、1月から1カ月も「厳戒」が発令されているけれど、もはや人々は好きに駐車出来ちゃうんじゃないだろうか?と言う話。それに、街中・駅・空港などに配備されているミリタリーの数もずいぶん減っているように思います。

ここで、冒頭で書いた【イスラム国がフランスをテロ攻撃のターゲットにするよう呼びかけている動画】について話を戻しますが、そもそもこのような動画はしょっちゅう投稿されています。年に数回はあることで、何も今に始まったことではないわけです。
またフランス人がイスラム組織に捉えられたり、殺害される事件も何度か起きています。
しかしこのような出来事がフランス人の生活に影響を及ぼすことはありません。

フランスは自由の国としてシンボル的なところもありますし、多くの人種や宗教が入り混じる国です。日本とは何もかも違います。つまり、フランスはリスクのある国なんです。日本ではそのような現実よりも、フランスという国がもつ優雅で美しいイメージが先行して、このような問題があまり注目されていませんでした。

けれど今回
「新聞社でのテロ事件」+「日本人2人がイスラム国によって殺害」
という2つの事件がきっかけとなって、日本人はこれまでのフランスのイメージとは著しくかけ離れた側面を目の当たりにしました。去年だって一昨年だって、フランスはこういう側面を持っていたのです。ただ、それが日本には伝わってなかったと言うか、フォーカスされてなかったというか・・・。

結論、多くの日本人が「フランスは危ない」と感じ、
そして、フランスの人は言うのです。「何も変わらない」と。

ちなみに日本ではあまり知られていないかもしれないんですが、多くのフランス軍が諸外国に派遣されているんですね。それも長い間。以下の画像は10年前のデータなんですが、フランス軍が派遣されている国の地図です。
フランス軍派遣先
(クリックで拡大します)
こういったこともテロの標的になる一因とでも言いましょうか。。。